γ-グルタミルトランスペプチダーゼ

栄養・生化学辞典 の解説

γグルタミルトランスペプチダーゼ

 [EC2.3.2.2.].γ-グルタミルトランスフェラーゼともいう.グルタチオンなどγ-グルタミル化合物のγ位のペプチド結合を切断して他のペプチドN末端グルタミン酸もしくはグルタミン酸を末端にもつペプチドを転移する反応を触媒する酵素.通常グルタチオンが基質である.肝臓腎臓膵臓などに存在肝炎などで血中濃度が著増する.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のγ-グルタミルトランスペプチダーゼの言及

【肝機能検査】より

…胆汁中に分泌される胆汁酸およびコレステロールの血清中の濃度も上昇する。また胆汁流の障害に伴って,肝臓が障害されてアルカリホスファターゼ,γ‐グルタミルトランスペプチダーゼγ‐glutamyl transpeptidase(γ‐GTP),ロイシンアミノペプチダーゼ(LAP)など胆道系に存在している酵素と,肝細胞中のグルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼglutamic oxaloacetic transaminase(GOT)やグルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼglutamic pyruvic transaminase(GPT)などの酵素が血中に出てくるため,血清活性値が上昇する。しかも,これらの血清酵素活性値の変化には,障害の部位や性質に応じて特徴がみられるため,これらの検査は黄疸の鑑別診断に役立つ。…

※「γ-グルタミルトランスペプチダーゼ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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