《ギリシア語真宝》(読み)ぎりしあごしんぽう

世界大百科事典(旧版)内の《ギリシア語真宝》の言及

【エティエンヌ父子】より

…その一方古典学者・国語擁護論者として《フランス語とギリシア語の近似性を論ず》(1566),《フランス語の卓越を論ず》(1579)などの重要な論文,カトリック社会の腐敗に対する痛烈な風刺とラブレー流の奔放な逸話から成る奇書《ヘロドトス弁護》(1566)などを著した。主著《ギリシア語真宝》全6巻(二つ折判,1572)の執筆と出版は,多大の犠牲を彼に強いることになり,彼は経済的苦境のどん底にリヨンで世を去った。 ロベールが51年ジュネーブで出版した聖書には初めて章節区分が導入されており,後にカトリック教会も正式にこの区分を採用したため,現在に至るまで聖書の章節は彼が始めた区分が踏襲されている。…

【ディド】より

…27年弟と共同で家業を継いでからは,シャンポリオンその他の学術書の印刷出版に力を注いだ。中でも特記すべきは,アンリ・エティエンヌの大著《ギリシア語真宝》を各国専門家多数の協力を得て増補改訂し,自らそのために鋳造した活字によって復刻したこと(1831‐65,2折判9巻),同じく多数の学者を動員し,写本校合の上ラテン語訳を付けた《古代ギリシア作家叢書》を出版したこと,またデュ・カンジュ(1610‐88)の《中世ラテン語辞典》(初版1678)の増補新版(1840‐50,7巻)を出したことであろう。これら良心的出版がギリシアおよび中世文化の研究にもたらした貢献は計り知れない。…

※「《ギリシア語真宝》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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