うねる（読み）ウネル

デジタル大辞泉

うね・る

［動ラ五（四）］《名詞「うね（畝）」の動詞化》
１ 道などが右に左に曲がりくねる。また、曲がりくねりながら進む。「山道が―・る」
「帰りには二三間―・って、植込の陰を書斎の方へ戻って来た」〈漱石・虞美人草〉
２ 山脈や波などが緩やかな曲線を描いて上下する。また、そのような状態で続く。「余波で海が大きく―・る」
[類語]（1）折れ曲がる・曲がりくねる・くねる・蛇行する／（2）寄せる・押し寄せる・打ち寄せる・寄せては返す・荒れ狂う・迫る

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

うね・る

〘自ラ五（四）〙 (名詞「うね（畝）」を活用させた語) 左右、または、上下にゆるく曲りくねる。

(イ) 波が大きく起伏する。また、風によって草などが波のように起伏する。

※言塵集（1406）四「塩の名残 残也 又なごろ也 しほのうねる也」

※俳諧・となみ山（1695）「青田うねりて夕立のかぜ〈芭蕉〉」

(ロ) 曲りくねっている。

※めぐりあひ（1888‐89）〈二葉亭四迷訳〉一「其所(そこ)から些(すこ)し離れて、車路がうねッてゐて」

(ハ) 右に左にと曲りくねりながら進む。

※真景累ケ淵（1869頃）〈三遊亭円朝〉一一「藁などが散ばってゐる間をうねって物置へ往って」

出典　精選版 日本国語大辞典