デジタル大辞泉
「しだら」の意味・読み・例文・類語
しだら
1 よくない行状。また、好ましくないなりゆき。
「牧師さんや伝道師さえ斯ういう―じゃあ」〈魯庵・社会百面相〉
2 事のなりゆき。
「何とした―でいづかたへ立ち退きやる」〈浄・博多小女郎〉
しだら
《「したら」とも》
1 歌や舞に合わせて手を打つこと。手拍子。
2 手拍子を打って歌う子供の遊び。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
しだら
〘名〙
※
浄瑠璃・博多小女郎波枕(1718)中「何としたしだらで
何方(いづかた)へ立退きやる」
② 好ましくない
状況。ひどいありさま。ていたらく。ざま。
※浄瑠璃・
生玉心中(1715か)中「明けくれの願ひ事叶はぬのみか此しだら」
③ 好ましくないふるまい。ひどい行状。
※浄瑠璃・源頼家源実朝鎌倉三代記(1781)六「其計略ではもふ行まい。又候(またぞろ)此時政を欺(たばか)らんと今のしだら」
※社会百面相(1902)〈
内田魯庵〉
宗教家「牧師さんや伝道師さへ斯ういふ品行
(シダラ)ぢゃア」
しだら
〘名〙 (「したら」とも)
① 歌や舞などに合わせて手を打つこと。手拍子。また、それをする人。〔
本朝世紀‐天慶八年(945)八月三日〕
※皇太神宮年中行事(1192)御饌腊事鳥名子舞歌「したら打てと 父(てて)が宣へば うち侍(はん)べり ならひ侍べり」
②
子どもが手拍子を打ってあそぶ遊び。〔
名語記(1275)〕
[補注]「神宮典略」では「手をたたく」という
解釈を
疑問とし「舌楽
(したら)ならんか」としている。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報