ほて

精選版 日本国語大辞典 「ほて」の意味・読み・例文・類語

ほて

〘名〙
目印として立てるもの。
名語記(1275)二「ほてとは物を、点定する所にたつ。又、旅の道をゆくに、さがりたる朋友に、みせむとて、たつるしるし也。はけたてを反せば、ほてとなる。はけをたつる習也」
② 特に、居酒屋の店印に立てる、杉の葉などを束ねたもの。酒林(さかばやし)。〔日葡辞書(1603‐04)〕

ほて

〘名〙 中国九州地方で、藁(わら)棒状に巻き固めたものをいう。土龍(もぐら)打ち・亥(い)の子などの行事に用いる。ほてりんこ。
歌謡田植草紙(16C中‐後)昼歌二番「京へのぼればまつむろのしゅくて、ほてをいたりはまいたりとの原まといたり」

ほて

〘名〙 腹(はら)のこと。また、腹が出ていること。
※名語記(1275)五「こえ、ふとりたる物を、ふてたりといへる、ふて、如何。ふてにてはよも侍べらじ。ほてにてぞ侍る覧。布袋の心歟」

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デジタル大辞泉 「ほて」の意味・読み・例文・類語

ほて

腹。また、腹が出ていること。
「やあ、―がくねるわい」〈浄・孕常盤
わらを棒状に束ねて巻き固めたもの。
「―を射たり、破魔射たり」〈田植草紙〉

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