ぽちぽち

精選版 日本国語大辞典 「ぽちぽち」の意味・読み・例文・類語

ぽち‐ぽち

[1] 〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 雨や水滴などの落ちる音、また、そのさまを表わす語。
俚言集覧(1797頃)「ぽちぽち〈略〉愚按、又点点を云因て雨露の零るなどを形容して云」
② 枯れた小枝などのつぎつぎに折れる音を表わす語。ぽきぽき。
※土(1910)〈長塚節〉一〇「落ちて居る竹の枝が足の下にぽちぽちと折れて鳴った」
③ 少しずつ、順を追ってするさまを表わす語。ほちほち。
洒落本遊子方言(1770)更の体「新ぞう、けちな三味線にて、ぽちぽちとひく」
④ 小さなものが、ちらばってあちこちにあるさまを表わす語。
落語・小夜千鳥(1892)〈禽語楼小さん〉「『和郎(おまへ)の眼は視(み)る為の眼かい顔の飾りに附いて居る眼かい』『御角格(かっこう)にポチポチと二つ附いて居るが矢張(やっぱ)り視る為で』」
⑤ まばたきをするさまを表わす語。
※読本・昔話稲妻表紙(1806)四「目をぽちぽちとしてうごめくさま」
[2] 〘名〙
① いくつもある小さな斑点。ふきでものなどをいう。
坑夫(1908)〈夏目漱石〉「黒いぽちぽちが出鱈目に出来る」
② しるしに打つ点。点々。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「ぽちぽち」の意味・読み・例文・類語

ぽち‐ぽち

[副](スル)
ぼちぼち1」に同じ。「ぽちぽち食事にしようか」「ぽちぽち売り切れになりそうだ」
ぼちぼち2」に同じ。「雨垂れぽちぽち(と)落ちる」
ぼちぼち3」に同じ。「ぽちぽち(と)黒点がある」
機械ボタンなどを、指先で続けて押すさま。「暗証番号ぽちぽち(と)押す」「携帯電話をぽちぽちする」
ほちほち1」に同じ。
「―と拾ひ読みする梅ごよみ花の香かほれごひいきの風」〈人・梅児誉美・初〉
[名]
しるしに打つ二つ以上の点。てんてん。「強調したい箇所ぽちぽちを打つ」
ちらばっている小さい点。てんてん。「口のまわりにぽちぽちができた」
アクセントチポチ、はポチポチ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android