アグラ(読み)あぐら(英語表記)Agra

デジタル大辞泉 「アグラ」の意味・読み・例文・類語

アグラ(Agra)

インド北部、ウッタルプラデシュ州都市デリーの南東約200キロメートル、ジャムナ川沿いに位置する。16世紀から17世紀にかけて、一時期をのぞいてムガル帝国の都が置かれた。タージマハルアグラ城など同国を代表するイスラム建築傑作があることで知られる。人口、行政区128万(2001)、都市圏133万(2001)。アーグラ

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精選版 日本国語大辞典 「アグラ」の意味・読み・例文・類語

アグラ

(Agra) インド共和国北部の都市。デリーの東南、ジャムナ川右岸にある。ムガール帝国首都。タージ=マハール、アグラ城がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アグラ」の意味・わかりやすい解説

アグラ
あぐら
Agra

インド北部、ウッタル・プラデシュ州西部の都市。首都デリーの南南東200キロメートルに位置する。アーグラともいう。人口125万9979、周辺部を含む人口132万1410(2001)。ジャムナ川右岸にあり、古くより水運陸運に恵まれ、小麦、キビ綿花などの集散地となっている。また、金銀細工、織物皮革などの伝統工業のほか、金属、機械などの近代工業も盛んである。

 しかし、なによりもこの都市が世界に名高いのは、ムガル朝時代の古都としてであり、歴史を誇る数多くの壮大なイスラム建築を残すためである。16~17世紀にこの国で強力な支配力を誇ったムガル朝は根拠地をここに定め、第3代皇帝アクバルから第6代皇帝アウランゼーブの時代に至るまで、一時期を除き、その首都であった。この時期に構築された建築物はいまなお随所にその姿をとどめ、インド最大の観光地となっている。アグラ城、タージ・マハルの美しさ、壮大さに勝る建築物は世界にもまれである。アグラ城はジャムナ川を東に臨み、その広い庭内にはアクバル、ジャハーンギールシャー・ジャハーン3皇帝の繁栄をしのばせる多くのイスラム建築物がある。ジャムナ川に沿って2キロメートル東に進むと、シャー・ジャハーンが愛妃ムムターズ・マハルの廟墓(びょうぼ)として建立した大理石の白く輝くタージ・マハルがある。

[中山晴美]


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旺文社世界史事典 三訂版 「アグラ」の解説

アグラ
Agra

インド中北部,ジャムナー河畔にある都市
アクバル大帝が1558年に首都と定め,1658年にアウラングゼーブがデリーに戻すまで,幾度か首都であった。タージ−マハルをはじめ,イスラーム様式の礼拝堂や宮殿など,ムガル文化最盛期の壮大華麗な建物や史跡が多く残っている。

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