オレーム(英語表記)Oresme, Nicole d'

デジタル大辞泉 「オレーム」の意味・読み・例文・類語

オレーム(Nicole Oresme)

[1325ころ~1382]フランス聖職者科学者。宗教的著作ほか地動説解析幾何学先駆をなしたとされる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「オレーム」の意味・読み・例文・類語

オレーム

(Nicole Oresme ニコル━) フランスの聖職者、科学者。解析幾何学、物理学のほかアリストテレスの「天体論」「宇宙論」等を仏訳、また運動の相対性把握から地球自転可能性を示唆し、地動説への道を開いたとされる。(一三二五頃‐八二

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オレーム」の意味・わかりやすい解説

オレーム
Oresme, Nicole d'

[生]1325頃.カーン近郊
[没]1382.7.11. リジュー
14世紀フランス最高の学者。パリで神学を学び,1356年ナバル学院長,77年リジュー司教。王シャルル5世の求めに応じてアリストテレスの『倫理学』『政治学』『経済学』を仏訳し,著書『貨幣論』 De monetaにより 14世紀経済学の第一人者地位を占める。しかしその本領は数学的自然科学にある。フランス語を用いて著作したことと,解析幾何学の構想によってデカルトの先駆をなす。また直交座標を用いて物体落下の法則を研究してガリレオに先駆し,パリ大学に広まっていた地動説に論証を与えてコペルニクスの先駆者となった。自然科学の著作に"De configurationibus qualitatum",『球体論』 Questione de sphera,『アリストテレス天地論注解』 Commentaire aux livre du ciel et du monde d'Aristoteがある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android