オール

精選版 日本国語大辞典 「オール」の意味・読み・例文・類語

オール

(all)
[1] 〘名〙 全体。すべて。みんな。
[2] 〘語素
① あるものの構成要素、成分が「すべて…である」の意。
風媒花(1952)〈武田泰淳〉二「パチンコ屋で数時間を過した。オオル十(テン)やオオル十五は、早く勝負がつき過ぎて嫌いだった」
テニス卓球などで、点数を数える時に、「双方とも」の意でつかう。「オール‐ツー」「ツー‐オール」。
③ 「全…」「すべての」「その期間ずっと」などの意。「オールスター」「オールナイト

オール

〘名〙 (oar) 西洋式の船のかい
読売新聞‐明治三九年(1906)三月二二日「各社とも向島に宿泊して事務の余暇オールを握っての練習もある事」

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デジタル大辞泉 「オール」の意味・読み・例文・類語

オール(all)

全部。多く複合語の形で用い、すべて、全部、の意を表す。「成績オールA」
スポーツで、得点を数える際に、双方とも、両組とも、の意を表す。「ツーオール
ある範囲のすべてから選抜した意を表す。全。「オール日本チーム」
俗に、「オールナイト」の略。「オールで飲み明かす」

オール(oar)

ボートかい棒状で先が平たい。

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化学辞典 第2版 「オール」の解説

オール
オール
ol

アルコールフェノールの置換命名法で,炭化水素または基本複素環名に付ける接尾語.例を次図に示す.

フェノール(phenol),クレゾール(cresol)など慣用名として認められているものにも-olが見られる.【】多核錯体においてOHが橋かけ配位子になっているときにオールとよんだことがあるが,現在では用いていない.この橋かけ構造をもつ錯体をオール錯体ともいう.次の構造式

をオクタアンミン-μ-ジオール-ジクロム(Ⅲ)塩のようによんだが,現在では,ジ-μ-ヒドロキソ-ビス(テトラアンミンクロム(Ⅲ))塩という.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

百科事典マイペディア 「オール」の意味・わかりやすい解説

オール

舟艇の人力推進に用いる先端に翼をもった木または金属製の道具。船側に支点(クラッチ)があり,こぎ手は進行方向に後向きに座し,てこの原理で水をかいて船を推進させる。古代には大型海洋船(商船・軍船)にも用い多数の奴隷にこがせた。現代ではカッター,競走用ボートなどに使用する。→(かい)/(ろ)

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とっさの日本語便利帳 「オール」の解説

オール

完全に徹夜をすること。主に勉強などでの徹夜明けに使う。かつては「完徹」といった。

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世界大百科事典(旧版)内のオールの言及

【櫂】より

…舟をこぐための道具。両手で支えて水をかく形式のパドルpaddle(櫂)と,玄側に支点(櫂座,クラッチ)のあるオールoar(橈)の2種類がある。すでに古代エジプトの壁画に櫂をもった舟がかかれており,また日本では縄文時代の丸木舟といっしょに櫂が出土している。…

【ボート】より

…日本語としては西洋型の小舟を意味する。そして公園の貸しボートや競技用のエイト,フォア,スカルなどオールでこぐスポーツないし娯楽用のものを指すことが多い。エイトとフォアはそれぞれ8人と4人が1本ずつオールをこぐが,スカルは1人で両玄2本のオールをこぐ。…

※「オール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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