クライン=仁科の公式(読み)くらいんにしなのこうしき

世界大百科事典(旧版)内のクライン=仁科の公式の言及

【コンプトン効果】より

…コンプトン効果は,散乱X線の波長の延びも角度分布も強度も含めてあらゆる側面が量子電磁力学により計算できる。波長の延びはコンプトンの結果と一致し,散乱X線の角度分布と強度は反跳電子の同様の特性と合わせてクライン=仁科の公式に集約され,実験の及ぶかぎりの光の波長範囲でまちがいないことが確認されている。【江沢 洋】。…

【ディラック方程式】より

…電子に対する相対論的な波動方程式で,1928年P.A.M.ディラックによって提出された。ディラックは,(1)シュレーディンガー方程式と同様に時間について1階の微分方程式であること,(2)相対論の原理を満たす,つまりローレンツ変換に対し不変であること,(3)エネルギー,運動量,静止質量に関するアインシュタインの関係式が成り立つことの三つの原理から出発して,ディラック方程式と呼ばれる次の方程式を導いた。…

【仁科芳雄】より

…原子物理学者。岡山県に生まれる。1918年東京帝国大学電気工学科を卒業,大学院に進学と同時に理化学研究所に入る。21年海外に派遣され,ケンブリッジのキャベンディシュ研究所,ゲッティンゲン大学に留学の後,23年コペンハーゲンに赴いてN.H.ボーアの門下に入った。そこでD.コスターとともに希土類とその前後の原子番号の諸元素のエネルギー準位をX線分光学的に測定,ボーアの原子構造理論の希土類の解釈を実験的に証明し,次いでG.ヘベシーのためにジルコニウム鉱石中のハフニウムの定量などに役だつX線元素分析の方法を開発した。…

※「クライン=仁科の公式」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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