精選版 日本国語大辞典 「チェリャビンスク」の意味・読み・例文・類語
チェリャビンスク
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ロシア連邦中部、ウラルにある大工業都市。チェリャビンスク州の州都。工業労働者数、生産額でウラル第一といわれる。人口108万6300(1999)。ウラル山脈南東麓(ろく)、ミアス川の河岸に1736年要塞(ようさい)が築かれ、これを起源に市の歴史が始まった。市が発展するのは1892年に鉄道が開通してからで、シベリア移民の中継地、中部ウラルにある諸工場の最寄りの鉄道要地として発展し、農産物加工工場も立地するようになった。
工業発展はロシア革命(1917)後で、ゴエルロ・プランплан ГОЭЛРО/plan GOELRO(ロシア電化国家委員会計画、1920)により近郊の褐炭を利用する火力発電所が建設され、以後、亜鉛、合金製造工場がつくられた。また、第二次世界大戦中、西部のリペツク、エレクトロスターリからの疎開工場により鉄冶金(やきん)工業が発展し、ウラルの大鉄鋼生産地になった。現在は大口径の石油と天然ガスのパイプライン用鋼管の生産で著名である。石炭および鉄鉱石は、おもにカザフスタンから輸入している。また、鉄鋼を利用する機械工業が発展し、そのおもなものはトラクターと時計製造工業である。そのほか、市民の需要にこたえる軽工業や食品工業がみられる。教育・文化施設としては、農業機械・技術、電気、工科、医科、教育の各大学、博物館、各種劇場がある。ウラル南部の交通要地でもあり、ロシア西部と東部、およびカザフスタンを結ぶ鉄道、自動車道の分岐点で、空港もある。
[中村泰三]
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ロシア連邦,ヨーロッパ・ロシアの東部,同名州の州都。ウラル山脈の東部斜面,ミアス河畔に位置する。人口109万5053(2004)。1736年,部落セリャバ(チェリャバ)にできた要塞が起源。当地方の農業中心地であったが,19世紀末シベリア鉄道が通り発展。第2次大戦期,東方への産業疎開でさらに発展し,ウラル工業地帯南部の最重要都市となった。主体は重化学工業。ロシア最大のトラクター工場がある。
執筆者:高田 和夫
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