トラピスト(英語表記)Trappists

デジタル大辞泉 「トラピスト」の意味・読み・例文・類語

トラピスト(Trappists)

カトリック修道会の一。厳律シトー会俗称。1664年、フランスシトー会ラ‐トラップ修道院改革に始まり、1892年に分離して独立の修道会となった。典礼を重んじ、沈黙禁欲観想菜食戒律を厳格に守り、農業労働共同生活をする。日本には明治29年(1896)に伝えられた。→シトー会
[補説]国内では、北海道北斗市・大分県日出町にトラピスト修道院(男子)、北海道函館市・栃木県那須町・兵庫県西宮市・佐賀県伊万里市・大分県宇佐市にトラピスチヌ修道院(女子)がある。

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精選版 日本国語大辞典 「トラピスト」の意味・読み・例文・類語

トラピスト

〘名〙 (trappiste) カトリックの修道会の一派、「厳律シトー修道会」の俗称。一七世紀、ランセがフランス、ノルマンディーのラ‐トラップ修道院を改革したことに始まる。労働、荘厳な祭式、沈黙の厳守、禁欲的共同生活などに特色がある。明治二九年(一八九六)に日本に伝来
※美的生活を論ず(1901)〈高山樗牛〉六「トラピストの例に見よ、彼等無言の行者也」

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世界大百科事典(旧版)内のトラピストの言及

【トラピスト修道会】より

…正式には1899年以来改革シトー会Ordo Cisterciensium Reformatorum,1902年以来厳律シトー会Ordo Cisterciensium Strictioris Observantiaeと称される。トラピストはフランス,ノルマンディーのオルヌ県にあるその改革修道院ラ・トラップLa Trappeから出た親称。同院はランセArmand‐Jean Le Bouthillier de Rancé(1626‐1700)が1664年シトー会の本来の修道生活を遵守しながら,厳格さを加えて改革した。…

※「トラピスト」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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