テレビの視聴率を自動調査するための装置。電通が東芝の協力のもとに開発し、1962年(昭和37)に発足したビデオリサーチ社が発足当時から使用している。
ビデオメーターは、調査対象にサンプルされた家庭のテレビ受像機のチャネルスイッチと連動して、受像している放送チャネルを1分ごとに休みなく、自動紙送りされた紙テープに記録する。このテープは1週間ごとに回収され、テープ読み取り機で読み取られ、コンピュータで集計される。ビデオメーターは和製英語であるが、同種のものにアメリカのニールセン社のピープルメーターがある。
視聴率調査にビデオメーターを使用すると、機械的なデータしか得られず、サンプル数に限度があるとされる。しかし、オンラインを使用して数時間で600世帯分を回収し、翌日には日報にまとめられる利便性があることから、視聴率は関東、関西、名古屋地区が600、そのほかのほとんどの地区は200標本について、調査されている。
[岩田倫典]
『藤平芳紀著『視聴率の謎にせまる――デジタル放送時代を迎えて』(1999・ニュートンプレス)』▽『引田惣彌著『全記録テレビ視聴率50年戦争――そのとき一億人が感動した』(2004・講談社)』
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