ピン(餅)(読み)ぴん

世界大百科事典(旧版)内のピン(餅)の言及

【パン】より

…中尾佐助の《料理の起源》によると,ユーラシア大陸でのパン類の分布は次のようなものである。中国の麦作地帯である華北平野では,発酵蒸しパンのマントウと無発酵・発酵の両方が混在するピン(餅)類がある。ピンは,小麦粉をこねて,焼いたり,蒸したり,煮たり,油で揚げたりしたものの総称である。…

【餅】より

…いずれにせよ,もち米を蒸して臼に入れ,杵で搗(つ)いたうえで,いろいろの形につくったものを餅の字で表してきたのであるが,餅という漢字は日本独自の使い方であり,中国の用法とはまったく異なっている。風俗学者で食物史家の篠田統(おさむ)(1899‐1978)によると,中国では饅頭(マントウ),餃子(チアオズ)などの小麦粉製品の総称が餅(ピン)であり,小麦粉そのものが麵(ミエン),小麦以外の穀物(米,アワ,キビ,豆など)の粉製品を餌(アル)といい,餌がのちに細かく分かれ,よくこねて大きいままで蒸したものを餻(カオ),小さくまるめて蒸したものを円(ユワン)(とも),円の中に餡を入れたのを団(トワン),米を粒のまま蒸してから搗いたのが餈(ツー)であるという。すると中国の餈が日本の餅にあたるわけであるが,日本では餈は(しとぎ)のことである。…

※「ピン(餅)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android