フランス自由主義(読み)ふらんすじゆうしゅぎ

世界大百科事典(旧版)内のフランス自由主義の言及

【自由主義】より

…自由党がある時期まで労働者の利害をも代表し,やがて労働党にその政治的役割を譲っていった事実が示すように,ここでは自由主義と社会主義との対立も大陸諸国におけるほど先鋭ではなく,自由主義は党派の枠を超えてイギリスの政治的伝統の一部となったといえよう。これに反してフランス革命の遺産を負ったフランス自由主義は,カトリシズムの教権支配やブルボン正統主義と闘う一方で,ジャコバン主義や革命的民衆運動から自己を絶えず区別する必要に迫られた。コンスタン・ド・ルベックBenjamin Constant de Rebecque(1767‐1830)が土地所有を政治的権利の不可欠の条件となし,F.ギゾーが選挙権の財産制限にあくまで固執したように,フランス自由主義の指導者が概して政治的民主化に消極的であったのは,自国の革命的伝統に対する両義的態度に由来する。…

※「フランス自由主義」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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