マチュピチュ(英語表記)Machu Picchu

精選版 日本国語大辞典 「マチュピチュ」の意味・読み・例文・類語

マチュピチュ

(Machu Picchu) ペルーの南部高地にあるインカの都市遺跡。神殿宮殿住宅の外、水路道路の跡を遺し、インカ都市の構造建築様式を伝えている。ペルーの代表的な文化遺産

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デジタル大辞泉 「マチュピチュ」の意味・読み・例文・類語

マチュ‐ピチュ(Machu Picchu)

ペルー南部、クスコ県にあるインカ帝国の都市遺跡。標高約2400メートルにあり、周囲断崖急峻きゅうしゅんな山で囲まれていたため、スペイン人による破壊を免れた。インカの建築様式や都市構造を知る上で、考古学的に価値をもつ。1983年に「マチュ‐ピチュの歴史保護区」の名で世界遺産複合遺産)に登録された。

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改訂新版 世界大百科事典 「マチュピチュ」の意味・わかりやすい解説

マチュ・ピチュ
Machu Picchu

ペルー南部山地,クスコ地方にあるインカ時代の代表的な都市遺跡。標高2500m余の急峻な山の鞍部にあり,北,東,西は急な崖という特殊な立地条件からみて,平時の都市ではない。実際にここが利用されたのは,スペイン人によるインカ帝国征服の時期(16世紀初め)であったといわれている。しかし避難区域的性格をもちながらもインカ特有の本格的建築が多数みられるうえ,全体は神殿群,宮殿,住居域,墓域などに分かれ,通路や水路もめぐらされた完全な計画都市の様相を呈している。また周囲には広々とした段々畑が作られ,かなりの人口を養うことができた。この都市は結局スペイン人の占領を免れ,数百年にわたり人知れず放置されていたため,典型的なインカ様式の建築が残っており,インカ研究の貴重な資料を提供している。1911年のH.ビンガムの発見で世界的に有名となり,今日では修復されてペルー有数の観光地となっている。
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世界大百科事典(旧版)内のマチュピチュの言及

【ビンガム】より

…ペルーのマチュ・ピチュ遺跡の発見者。ハワイに生まれ,イェール大学とハーバード大学でラテン・アメリカ史を修める。…

※「マチュピチュ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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