一朶(読み)いちだ

精選版 日本国語大辞典 「一朶」の意味・読み・例文・類語

いち‐だ【一朶】

〘名〙
① 花の一枝。また、一輪の花。
※本朝無題詩(1162‐64頃)五・暮秋即事〈藤原周光〉「五株煙透門寒柳。一朶紅残池冷荷」
金色夜叉(1897‐98)〈尾崎紅葉〉続「一朶の白百合大さ人面の若きが」 〔盧綸‐九日奉陪侍郎登白楼詩〕
② ひとかたまり。ひとむれ。ひとつまみ。
蔗軒日録‐文明一七年(1485)正月一日「僧俗拈一朶、至者十余人」
草枕(1906)〈夏目漱石〉八「直ちに凝って、一朶(イチダ)の雲を起すだらうと思はれる」 〔蘇軾‐上元侍飲楼上詩〕

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デジタル大辞泉 「一朶」の意味・読み・例文・類語

いち‐だ【一×朶】

花のひと枝。また、一輪の花。「一朶の桜」「一朶白百合しらゆり
ひと群れ。ひとかたまり。「一朶の雲」

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普及版 字通 「一朶」の読み・字形・画数・意味

【一朶】いちだ

花ひと枝。

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