一紙半銭(読み)いっしはんせん

精選版 日本国語大辞典 「一紙半銭」の意味・読み・例文・類語

いっし‐はんせん【一紙半銭】

〘名〙 (紙一枚と銭半銭との意から) ごくわずかなもののたとえ。多く仏家寄進の額のわずかなことをいう場合に用いる。
平家(13C前)五「風聞(ほのかにきく)、聚沙為仏塔功徳、忽に仏因を感ず。況哉一紙半銭の宝財においてをや」
日葡辞書(1603‐04)「Ixxi(イッシ) fanxẽno(ハンセンノ) ジヒヲモ ホドコセ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「一紙半銭」の意味・読み・例文・類語

いっし‐はんせん【一紙半銭】

《紙1枚と銭5厘の意から》ごくわずかなもの。特に、仏家で寄進の額のわずかなことにいう。「一紙半銭の施し」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

四字熟語を知る辞典 「一紙半銭」の解説

一紙半銭

紙一枚と銭半銭との意から、ごくわずかなもののたとえ。多く仏家で寄進の額のわずかなことをいう。

[使用例] 四条五条の橋の上にて大施餓鬼を執行せしめられましたところ、公儀よりは一紙半銭の御喜捨もなく、費は悉く僧徒衆の肩にかかり、相国寺のみにても二百貫文を背負い込んだとやら[神西清*雪の宿り|1946]

[使用例] ただ当時は御承知の通り、宗長法師のきもいりで、一紙半銭の寄附をあつめての普請ですから、くわしい書きあげが保存されていますか、どうか[野上弥生子秀吉利休|1962]

出典 四字熟語を知る辞典四字熟語を知る辞典について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android