下卑(読み)げび

精選版 日本国語大辞典 「下卑」の意味・読み・例文・類語

げ‐び【下卑】

〘名〙
① (形動) 下劣で卑しいこと。また、意地きたなく、けちくさいこと。また、そのさまや人。下卑蔵。下卑助。〔書言字考節用集(1717)〕
洒落本辰巳之園(1770)自序「吉原客は深川は下卑(ゲビ)なりと笑い」
② (━する) 卑しめること。
※政教新論(1886)〈小崎弘道〉六「豈に人性を下卑する偏重の教と謂はざるを得んや」

げ‐・びる【下卑】

〘自バ上一〙 (「びる」は接尾語。「卑」はあて字) いやしく下品に見える。下品である。
十訓抄(1252)七「無下にげびておそれや候はんずらん」
浄瑠璃・山崎与次兵衛寿の門松(1718)上「難波屋の家に疵付るか、げびた奴めと叱られてかぶりふり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「下卑」の意味・読み・例文・類語

げ‐び【下卑】

《動詞「げびる」の連用形から。「卑」は当て字》下品で卑しいこと。意地汚いこと。
「吉原客は深川は―なりと笑ふ」〈洒・辰巳之園

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