下生（読み）ゲショウ

デジタル大辞泉

げ‐しょう〔‐シヤウ〕【下生】

１ 仏語。極楽に往生するもののうち、上品じょうぼん・中品ちゅうぼん・下品げぼんと分けた、それぞれの最下位。九品くほんの、上品下生・中品下生・下品下生の総称。→上生 →中生
２ 神仏がこの世に現れること。
「閻浮提えんぶだいに―しなんと思しける時に」〈今昔・一・一〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

げ‐しょう ‥シャウ【下生】

〘名〙

① 仏語。極楽往生の九品のうち、上品(じょうぼん)、中品、下品のそれぞれの下位。または、上品下生、中品下生、下品下生の総称。

② (━する) 仏が世の人を救うためにこの世に出現すること。

※今昔（1120頃か）一「釈迦如来〈略〉而(しかる)に閻浮提(えんぶだい)に下生(げしゃう)しなむと思しける時に、五衰を現はし給ふ」

した‐ばえ【下生】

〘名〙 ＝したくさ（下草）①

※自然と人生（1900）〈徳富蘆花〉自然に対する五分時「下ばへは大抵奇麗に払ひあり」

出典　精選版 日本国語大辞典