不都合(読み)ふつごう

精選版 日本国語大辞典 「不都合」の意味・読み・例文・類語

ふ‐つごう ‥ツガフ【不都合】

〘名〙 (形動)
① ぐあいがわるいこと。便利がわるいこと。また、そのさま。〔文明本節用集(室町中)〕
浮世草子・けいせい伝受紙子(1710)一「熨斗目(のしめ)半上下にて出仕せられけるが、〈略〉不都合(フツガウ)にぞ見へたりける」
金銭が思うようにならないこと。生計が苦しいこと。また、そのさま。
歌舞伎幼稚子敵討(1753)六「皆籏本の部屋住じゃ。外見にて不都合勝に有ふ」
道理に合わないこと。常軌をはずれたこと。ふとどきなこと。また、そのさま。
評判記色道大鏡(1678)八「かかる不都合(フツガフ)なる事のみを書つづけたるぞとおもふに」

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デジタル大辞泉 「不都合」の意味・読み・例文・類語

ふ‐つごう〔‐ツガフ〕【不都合】

[名・形動]
都合の悪いこと。また、そのさま。「客を通すには不都合な部屋」⇔好都合
けしからぬこと。また、そのさま。ふとどき。「不都合な行い」
貧しいこと。生活が苦しいこと。また、そのさま。
「おらがうちの―を知ってゐるからだあな」〈人・梅児誉美・四〉
[派生]ふつごうさ[名]
[類語]差し障り差し支え障り不利不利益不為ふため不得策劣勢守勢劣る分が悪い

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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