世間体(読み)せけんてい

精選版 日本国語大辞典 「世間体」の意味・読み・例文・類語

せけん‐てい【世間体】

〘名〙
世間ありさま。世間多数の人々に共通のふるまい方。
※殿暦‐長治二年(1105)二月二日「於北面御所酒遊事、件事先々帝王不然、〈略〉雖然随世間躰、如此所にも可参也」
② 世間の人々に対する体面みえ。世間に対する体裁
※俳諧・虎渓の橋(1678か)賦何餠俳諧「うすはに秋の風かかはつた松意〉 有馬山霧にへたつも世間躰〈西鶴〉」
多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉前「百個日も経たないのに家を仕舞ふのは余り世間躰(テイ)が善くない」

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デジタル大辞泉 「世間体」の意味・読み・例文・類語

せけん‐てい【世間体】

世間に対する体裁や見え。「世間体が悪い」
[類語]体面体裁外聞格好押し出し風体風采人体人前見場みば見栄え見た目見かけ見てくれ名聞面目めんぼく面子メンツ一分いちぶん沽券こけん声価信用信望しん信頼信任人望定評評判暖簾のれん覚え名望声望徳望人気魅力受け名声美名見栄みえ面皮肩身

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世界大百科事典(旧版)内の世間体の言及

【世間】より

…いわば,準拠集団sekaidaihyakka_reference groupとしての性格をも備えている。〈世間を騒がせた〉だけで公職を辞したり,犯罪者の家族が〈世間に申しわけない〉とか〈世間に顔向けができない〉と詫び恥じるのは,世間が行為の是非の判定者として機能するからで,そこから,本人は〈世間体〉を強く意識するにいたる。〈世間〉をおもんぱかり,恥をかかないようにするのである。…

※「世間体」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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