予備役(読み)よびえき

精選版 日本国語大辞典 「予備役」の意味・読み・例文・類語

よび‐えき【予備役】

〘名〙 常備兵役うち現役を終えた軍人が一定期間服する兵役。平常は市民生活を送っているが、非常時および演習の際は召集され、軍務に服する。〔徴兵令(明治二二年)(1889)〕

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デジタル大辞泉 「予備役」の意味・読み・例文・類語

よび‐えき【予備役】

現役を終わった軍人が一定期間服する兵役。平常は市民生活を送り、非常時に召集されて軍務に服する。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「予備役」の解説

予備役
よびえき

現役とともに常備兵役を構成する兵役の種類。現役を終えたものが服する兵役で,1927年(昭和2)兵役法では現役が陸軍2年,海軍3年で予備役は陸軍が5年4カ月,海軍が4年とされた。高級職業軍人の場合は,疾病や定年以外の事由で予備役に編入されることは,当局からの忌避,非公式の処罰を意味した。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「予備役」の意味・わかりやすい解説

予備役
よびえき

軍隊の構成員のうち、平時は現役勤務に服さず有事等に際して現役招集される要員。旧日本軍では常備兵役の一つで、現役終了者が一定期間服する兵役であり、陸軍15年4か月、海軍12年とされた。

[亀野邁夫]

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世界大百科事典(旧版)内の予備役の言及

【徴兵令】より

… 当初の徴兵令は兵役免役者以外の満17歳から40歳までの男子全員を国民兵役の兵籍に登録し,満20歳の男子を徴兵検査と抽選によって徴し,3年の全日勤務に服させる常備軍,常備軍を終わったのち年1度の短期勤務に服させる2年間の第一後備軍,勤務義務のない2年間の第二後備軍の計7年間の服役義務を定めた。1879年には常備3年,予備3年,後備4年の計10年の服役制のほか,欠員補充のための1年間の予備徴員が新設され,83年には現役3年・予備役4年を常備兵役とし,後備役5年とした。89年の改正で予備役4年4ヵ月,95年の改正で予備徴員は服役義務7年4ヵ月の第一補充兵役(90日間の軍隊教育を受ける)・第二補充兵役となり,国民兵役も現役・第一補充兵役出身の第一国民兵役とその他の第二国民兵役に分けられ,1905年に後備役を10年に延長し,07年に歩兵の2年在営・1年帰休制の採用により,現役勤務が短縮された。…

※「予備役」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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