亜酸化物(読み)アサンカブツ(英語表記)suboxide

翻訳|suboxide

デジタル大辞泉 「亜酸化物」の意味・読み・例文・類語

あさんか‐ぶつ〔アサンクワ‐〕【亜酸化物】

元素酸化物うち酸化状態通常の酸化物よりも低いものの通称亜酸化窒素亜酸化銅酸化銅(Ⅰ))などをさすが、正式名称ではないため現在ではあまり使われていない。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「亜酸化物」の意味・わかりやすい解説

亜酸化物
あさんかぶつ
suboxide

一つの元素について、もっとも普通の酸化物よりも酸化程度が一段階低い酸化物を亜酸化物という。ただしこれは正式の名称ではなく、現在ではあまり使われなくなっている。たとえばN2O(一酸化二窒素)を亜酸化窒素、Cu2O(酸化銅(Ⅰ))を亜酸化銅、C3O2二酸化三炭素)を亜酸化炭素などとよんだことがある。

[中原勝儼]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「亜酸化物」の意味・わかりやすい解説

亜酸化物
あさんかぶつ
suboxide

ある元素の酸化物のうち,標準的な酸化物におけるよりも低い酸化数の元素を含む酸化物の総称。低級酸化物ともいう。たとえば,亜酸化窒素 (一酸化二窒素) N2O ,亜酸化銅 Cu2O などがある。

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化学辞典 第2版 「亜酸化物」の解説

亜酸化物
アサンカブツ
suboxide

ある元素の酸化物のうち,通常の酸化状態より低い酸化数をもつものの俗称.従来用いられている亜酸化銅Cu2O,亜酸化窒素N2Oなどがその例であるが,正式名称ではない.

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