付帯決議（読み）フタイケツギ

デジタル大辞泉

ふたい‐けつぎ【付帯決議】

議決された法案・予算案に関して付される、施行についての意見や希望などを表明する決議。法的拘束力を有しない。

出典　小学館

共同通信ニュース用語解説

付帯決議

衆参両院の委員会が法案や条約案の賛否を議決する際、委員会としての意見や要望などを表明する決議。条文だけでは不十分と思われる留意事項や、関連する課題について政府に検討や行動を促す内容が多い。政治的な効果はあるが、法的拘束力がない。全会一致での採択が一般的になっている。条文修正や廃案に追い込めないと判断した野党が、主張を反映させるため類似の内容を付帯決議に盛り込むことで妥協することがある。事実上、たなざらしになる例も少なくない。

更新日:2020年3月11日

出典　共同通信社 共同通信ニュース用語解説

精選版 日本国語大辞典

ふたい‐けつぎ【付帯決議】

1. 〘 名詞 〙 提出された案件を可決する際、希望意見として付する決議。しかし付帯決議では、その法律、条約を拘束することはできない。

出典　精選版 日本国語大辞典

世界大百科事典（旧版）内の付帯決議の言及

【決議】より

…そのことにつき，のちの議院運営委員会で，慣例に反する異例の取扱いであった旨，確認がおこなわれている。本会議の決議のほかに，委員会による付帯決議がある。これは，委員会付託法案の議決に際し，法律施行の際の心構えや要望等を政府に対して述べる決議であり，帝国議会が天皇の協賛機関にすぎないというたてまえをとっていた旧憲法時代にさかのぼる慣例であったため，第1回国会の衆議院運営委員会で，〈国会が国権の最高機関であり唯一の立法機関である点に鑑み，附帯決議は一切これを附さないことを原則とし，必要があるときは，国会の権限において適当な措置を講ずること〉という決定をしたにもかかわらず，その後，かなり多くおこなわれるようになってきている。…

※「付帯決議」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」