偏頗(読み)へんば

精選版 日本国語大辞典 「偏頗」の意味・読み・例文・類語

へん‐ば【偏頗】

〘名〙 (形動) (「へんぱ」とも) かたよって不公平なこと。えこひいきすること。また、そのさま。
東大寺文書‐康保元年(964)一一月二三日・伊賀国夏見郷薦生村刀禰解案「而依偏彼寺任意符告、無由辨定、阿容偏頗已以多端」 〔色葉字類抄(1177‐81)〕
信長記(1622)一五上「主人たるものは、何事贔屓偏頗(ヘンバ)あるべからず」 〔晉書‐熊遠伝〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「偏頗」の意味・読み・例文・類語

へん‐ぱ【偏×頗】

[名・形動]《「へんば」とも》かたよっていて不公平なこと。また、そのさま。
少し―な僻論であると私には思われた」〈寅彦・自由画稿〉
[類語]先入観先入主先入見僻目ひがめ贔屓目ひいきめ欲目固定観念偏る不公平不平等偏する僻する偏向偏見偏在偏重差別片手落ちバイアスアンフェア

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「偏頗」の読み・字形・画数・意味

【偏頗】へんぱ

不公平。唐・杜甫〔秋、行官張望、東渚の耗稲(田の草とり)を督促す~〕詩 上天頗無し (ほはい)(がまと、ひえ、雑草の類)各自に長ず

字通「偏」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android