傭人(読み)ようにん

精選版 日本国語大辞典 「傭人」の意味・読み・例文・類語

よう‐にん【傭人】

〘名〙
① やとわれた人。やとい人。使用人庸人
※俳諧・其角批点懐紙(1697)「傘をひろげかかれば秋のかぜ〈闇指〉 傭人らしき番葛籠負〈洲萩〉」
※一国の首都(1899)〈幸田露伴〉「教育は単に一種の営業となり、学校生徒は教師を傭人の如く見做し」 〔後漢書‐申屠蟠伝〕
② 私法上の雇用契約に基づいて、国または地方公共団体に勤務する者で、主として機械的・肉体的作業に従事するものの称。もとは、官吏公吏区別していたが、現在はこの区別を廃止した。

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デジタル大辞泉 「傭人」の意味・読み・例文・類語

よう‐にん【×傭人】

やとわれた人。
私法上の雇用契約に基づいて、国または地方公共団体に勤務し、肉体的な単純労務に従事する者。もとは、官吏・公吏とは区別していたが、現在はこの区別を廃止。

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普及版 字通 「傭人」の読み・字形・画数・意味

【傭人】ようじん

雇傭者。

字通「傭」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の傭人の言及

【軍属】より

…軍属はふつう,文官をあてたほうが有利な職務,または軍人の定員を節約する等のために軍人をもってあてる必要のない職務に配置された。軍属は,陸海軍文官,雇員,傭人に区分される。陸海軍文官は官吏であり,ふつう文官,教官,陸士海兵等の教授,特殊技術をもつ技師,法官,通訳官,陸海軍看護婦長等をいった。…

※「傭人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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