先天説(読み)センテンセツ

デジタル大辞泉 「先天説」の意味・読み・例文・類語

せんてん‐せつ【先天説】

《〈ドイツApriorismus
人の性質知識技能などが先天的なものであると考える説。天賦説。⇔後天説
哲学で、認識論上、
㋐生まれながらに備わる要素(生得観念など)を認める立場(デカルト・ライプニッツなど)。先天主義
㋑論理的に、経験に依存せず、むしろ経験に先立ち経験を可能とさせる認識を認める立場(カント)。先天主義。先験主義。⇔後天説

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精選版 日本国語大辞典 「先天説」の意味・読み・例文・類語

せんてん‐せつ【先天説】

〘名〙
① 性質や知識、技能などが生まれる以前から備わっているとする説。天賦説。
② (Apriorismus の訳語) 哲学で、経験的事実に先立つ原理を立てて物事を考えていく立場。プラトンのイデア説、カントの超越論的な認識論など。先天主義。先天論。⇔後天説

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