八面玲瓏(読み)はちめんれいろう

精選版 日本国語大辞典 「八面玲瓏」の意味・読み・例文・類語

はちめん‐れいろう【八面玲瓏】

〘名〙 (形動ナリ・タリ)
① どの方面から見ても美しく鮮明であること。また、そのさま。
正法眼蔵(1231‐53)古鏡「この玄沙の明鏡来の道話の、七通八通なるとしるべし。八面玲瓏なることしるべし」 〔馬熙‐開窓看雨詩〕
心中にいささかの曇りもわだかまりもないこと。また、そのさま。
③ だれに対しても交際ぶりが円満、かつ巧妙であること。また、そのさま。
現代金権史(1908)〈山路愛山〉政商論「如何にも軽妙の才子にして場所を知り、時を知り、〈略〉八面玲瓏(メンレイロウ)にして而も円転滑脱なり」

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デジタル大辞泉 「八面玲瓏」の意味・読み・例文・類語

はちめん‐れいろう【八面××瓏】

[名・形動]心が清らかで、何のわだかまりもないこと。また、そのさま。「八面玲瓏な(の)人柄
[形動タリ]どの方面から見ても曇りなく明るいさま。
「―と明らかに」〈謡・野守

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四字熟語を知る辞典 「八面玲瓏」の解説

八面玲瓏

どの方面から見ても美しく鮮明であること。転じて、誰に対しても交際ぶりが円満、かつ巧妙であること。

[活用] ―たる・―として・―にして。

[使用例] さすが世に聞こえた八面玲瓏の才弁も[里見弴大道無門|1926]

[解説] 「八面」はあらゆる方面という意味。「玲瓏」は美しく光り輝く様子、また透き通って明らかである様子。

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