凜然（読み）りんぜん

精選版 日本国語大辞典

りん‐ぜん【凜然】

〘形動タリ〙

① 寒さのきびしいさま。凜列(りんれつ)。

※史記抄（1477）九「盛夏に凜然たり、さるほどに寒門と云ぞ」 〔李白‐酬崔五郎中詩〕

② いさましくりりしいさま。心の引き締まるさま。凜乎(りんこ)。

※両足院本山谷抄（1500頃）一七「心膽。壮気凜然たるほどに、文章もちとも衰へぬぞ」 〔李白‐宣城送劉副使入秦詩〕

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

りん‐ぜん【^×凜然】

［ト・タル］［文］［形動タリ］
１ 寒気のきびしいさま。
「霜の朝の寒さは如何にも―と身にしみて」〈蘆花・思出の記〉
２ 勇ましくりりしいさま。凜乎りんこ。「凜然と言い放つ」
「直ぐ思い返して一歩―と引き退った」〈木下尚江・良人の自白〉
[類語]（2）勇ましい・雄雄おおしい・凜凜りりしい・勇壮・勇猛・勇敢・剛勇・忠勇・果敢・精悍・壮そう・壮烈・英雄的・ヒロイック（「―と」「―たる」の形で）敢然・決然・凜凜りんりん・凜乎りんこ・颯爽さっそう

出典　小学館

普及版 字通

【凜然】りんぜん

寒気。また、厳粛なさま。唐・劉禹錫〔蜀先主の〕詩　天下雄の氣　千秋ほ凜然たり

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出典　平凡社「普及版 字通」