利休形(読み)リキュウガタ

デジタル大辞泉 「利休形」の意味・読み・例文・類語

りきゅう‐がた〔リキウ‐〕【利休形】

くしの形で、三日月形両端を切り落としたようなもの。山が高く歯が浅い。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「利休形」の意味・読み・例文・類語

りきゅう‐がた リキウ‥【利休形】

〘名〙
① 棗(なつめ)茶杓など、茶道具で利休の好んだ形をしたものをいう。
② なだらかな丸味を帯びた形、また、なだらかな弧を描く形の汎称
※俳諧・七番日記‐文化一〇年(1813)一一月「びは咲くや放後架も利休がた」
(イ) 江戸末期にはやった櫛の棟形。小形のものは歯が浅く、多く鼈甲(べっこう)で紐をつけて髷の背に結びつけて用いる。
歌舞伎男伊達初買曾我(1753)二「今流行る利休型の木櫛だが、蒔絵が面白い」
(ロ) 鼻紙袋などの袋物の蓋の形。
洒落本辰巳之園(1770)「鼻紙袋小菊三つ折、丸角やが骨折の利久形(リキウガタ)
(ハ) 刀を掛ける部分がなだらかな弓状になっている刀掛
※歌舞伎・四十七石忠矢計(十二時忠臣蔵)(1871)二幕返し「塗壁にして風雅なる下地窓、此前に利久形(リキウガタ)の刀掛に刀かけてある事」
(ニ) 提げタバコ盆の盆の縁の部分がなだらかな曲線状になっているもの。
腕くらべ(1916‐17)〈永井荷風〉八「利久形(リキウガタ)提煙草盆に水注子(みずさし)コップのたぐひ」

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