割引(読み)ワリビキ

デジタル大辞泉 「割引」の意味・読み・例文・類語

わり‐びき【割引】

[名](スル)
割り引くこと。一定価格から、ある割合金額を引くこと。「会員には割引して売る」「割引価格」⇔割増し
手形割引」に同じ。
内輪に見積もること。いくらか低く評価すること。「話を割引して聞く」
[類語]値引きディスカウント負けるおまけする勉強する奉仕するサービスする泣く色を付ける

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「割引」の意味・読み・例文・類語

わり‐びき【割引】

〘名〙
① 割り引くこと。一定の価格からいくらかの金額を差し引くこと。値引き。わりびけ。〔英和記簿法字類(1878)〕
暗夜行路(1921‐37)〈志賀直哉〉三「幾らか家賃が割引(ワリビ)きしてあった」
② (比喩的に) 物事を内輪に見積もること。いくらか低く評価すること。
明暗(1916)〈夏目漱石〉一三三「女の挨拶に相当の割引(ワリビキ)をして見る彼も」
③ 電車やバス、映画館、飲食店などで、早朝や深夜などの一定時間内に通常の値段よりも安くすること。また、そのものやそれを表示するもの。
※桑の実(1913)〈鈴木三重吉〉一八「市内の割引が上らない内から蔵前の学校までお出かけにならなければならないので」
手形に記載した支払い期日以前に、銀行などが、支払い期日までの利子を引き去った金額で、手形を買い取ること。手形割引。割り戻し。
銀行条例(明治二三年)(1890)一条証券の割引を為し」

わり‐び・く【割引】

〘他カ五(四)〙
① 一定の値段よりも安くする。きまった値段のうち、いくらかを差し引く。幾割か安くする。〔数学ニ用ヰル辞ノ英和対訳字書(1889)〕
② 内輪に見積もる。いくらか低く評価する。
③ 銀行で、支払い期日までの利子を引き去った金額で、手形を買い取る。支払い満期以前の手形を、銀行がその手形に記載された金額から満期までの利子を差し引いて、現金で買い受ける。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の割引の言及

【貸出し】より

…銀行が信用を供与する業務(与信業務)の総称。具体的には,銀行法上の勘定科目による分類では手形貸付け,証書貸付け,当座貸越し,手形割引,コール・ローン(コール市場),支払承諾,貸付有価証券をさす。一般には,このうちの手形貸付け,証書貸付け,当座貸越し,手形割引の四つを貸出しという。…

【為替プレミアム】より

…通常,先物為替相場に関して,外貨の先物相場がその直物(じきもの)相場より価値が高い場合をプレミアムpremium(打歩)といい,その逆をディスカウントdiscount(割引)という。また,両者の為替相場が同一である場合は,直先(じきさき)フラットflat,パーparあるいはイーブンevenという。…

※「割引」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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