呉越春秋(読み)ごえつしゅんじゅう(英語表記)Wú Yuè chūn qiū

精選版 日本国語大辞典 「呉越春秋」の意味・読み・例文・類語

ごえつしゅんじゅう ゴヱツシュンジウ【呉越春秋】

(春秋は「史」の意) 中国載記。六巻本と十巻本とがある。後漢の趙曄(ちょうよう)撰。中国春秋時代における呉越両国興亡顛末を記したもので、呉(内伝)は太伯から夫差まで、越(外伝)は無余から勾践まで、時には小説家の言を借りて述べる。

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デジタル大辞泉 「呉越春秋」の意味・読み・例文・類語

ごえつしゅんじゅう〔ゴヱツシユンジウ〕【呉越春秋】

中国の史書。6巻本と10巻本とがある。後漢趙曄ちょうよう撰。春秋時代両国の興亡を記したもの。

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改訂新版 世界大百科事典 「呉越春秋」の意味・わかりやすい解説

呉越春秋 (ごえつしゅんじゅう)
Wú Yuè chūn qiū

中国の古代における呉・越の興亡を記した書。10巻。後漢の趙曄(ちようよう)の著。呉は太伯から夫差まで,越は無余から句践(こうせん)までを叙述し,呉を内伝とし,越を外伝としている。記述には《左氏伝》《国語》《史記》などと異同があり,小説家の言に近く,稗官(はいかん)の雑記の体である。元の徐天祐の音注は事跡の異同に関して考証するところが多い。《漢魏叢書》本は6巻であり,日本の寛延2年(1749)の刊本はこれによっている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「呉越春秋」の意味・わかりやすい解説

呉越春秋
ごえつしゅんじゅう
Wu-yue chun-qiu; Wu-yüehch`un-ch`iu

中国,春秋時代の呉・越両国の歴史書。 10巻。後漢の趙曄 (ちょうよう) の著。前半5巻が『呉史』,後半5巻が『越史』で,時代を追って両国の興亡を整然と記している。

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