精選版 日本国語大辞典 「喀痰検査」の意味・読み・例文・類語
かくたん‐けんさ【喀痰検査】
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呼吸器疾患の診断のために行う痰の検査で,次の三つがおもなものである。(1)痰の色や性状と量の検査 細菌感染のあるときには黄色く膿性となる(気管支炎や細菌性肺炎)。嫌気性菌の感染では腐敗臭が特徴。気管支拡張症や肺化膿症では大量である。血痰が肺癌の初期症状となることもある。気管支の枝わかれがそのまま鋳型になったような形の粘液やクルシュマン螺旋(らせん)体(気管支喘息(ぜんそく)などのときにみられるもので,螺旋状にねじれた糸状の粘液)など特殊な肉眼的異常がみられる。(2)細菌学的検査 結核菌など特殊な細菌が検出されれば診断を行ううえで意義がでてくるが,喀痰にはつねに口腔内の細菌(常在細菌叢)が混じるため,細菌性肺炎などでは,原因菌の断定にあたっては慎重でなければならない。繰り返し,大量に検出される常在菌以外の細菌をもって原因菌とするが,あらかじめうがいをして,生理食塩水で洗った痰の中心部から培養を行うなどのくふうもなされる。(3)細胞学的検査 今日では肺癌の最も基本的な検査の一つであり,肺癌が疑われたなら,癌細胞検出を目的として繰り返し行う。痰を数日分,特殊な容器にためて行う集痰法も行われている。このほか,アレルギー性疾患でみられる好酸球,石綿肺での含鉄小体,気管支喘息に特徴的なシャルコライデン結晶などの検出も診断に役立つ。
執筆者:工藤 翔二
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