四菩薩(読み)シボサツ

デジタル大辞泉 「四菩薩」の意味・読み・例文・類語

し‐ぼさつ【四菩薩】

人間界に最も縁の深い四菩薩観音かんのん弥勒みろく普賢ふげん文殊もんじゅ
法華経涌出品ゆしゅつぼんに説く、末世に現れて法華経を世に広める役割をもつ四菩薩。上行じょうぎょう・無辺行・浄行・安立行。
胎蔵界曼荼羅まんだらで、大日如来を取り囲む四菩薩。南東普賢南西文殊北西観音北東弥勒

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「四菩薩」の意味・読み・例文・類語

し‐ぼさつ【四菩薩】

仏語。
[一] 末法の世にあらわれて、法華経をひろめる仏命を受けたという、上行、無辺、浄行、安立行の四菩薩。〔日蓮遺文‐観心本尊抄(1273)〕
[二] 衆生に最も因縁ふかい、観音、彌勒(みろく)、普賢(ふげん)、文殊の四つの菩薩。一説に、彌勒を勢至(せいし)とする。また、この四つの菩薩は密教胎蔵曼荼羅で、中台八葉の四隅に住する。別に金剛曼荼羅の四親近(しんごん)をもいう。
※大観本謡曲・舎利(1464頃)「然るに仏法東漸とて、三如来四菩薩も、皆日域に地を占めて、生を済度し給へり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android