国東治兵衛(読み)くにさき じへえ

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「国東治兵衛」の解説

国東治兵衛 くにさき-じへえ

1743-? 江戸時代中期-後期の殖産家。
寛保(かんぽう)3年生まれ。石見(いわみ)(島根県)美濃(みの)郡遠田村の紙問屋。豊後(ぶんご)(大分県)から藺草(いぐさ)の栽培,畳表の製造技術を導入し,石見畳表を開発する。また石見半紙興隆,普及につとめ,浜田藩の間仕事(ましごと)取調方となる。寛政10年「紙漉重宝記(かみすきちょうほうき)」をあらわした。通称は別に麻屋治兵衛。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の国東治兵衛の言及

【石州半紙】より

…元禄時代には石州半紙の特色のある性質や規格寸法も定まり,生産も飛躍した。国東治兵衛(くにさきじへえ)の《紙漉重宝記(かみすきちようほうき)》(1798)は石州半紙の製法を図入りで懇切に解説した名著として内外に名高い。明治以後も紙すき農家が鹿足,美濃,那賀の3郡の山間地に広く分散して,生産が続けられた。…

※「国東治兵衛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android