土筆(読み)どひつ

精選版 日本国語大辞典 「土筆」の意味・読み・例文・類語

ど‐ひつ【土筆】

[1] 〘名〙
① 「つくし」にあてた漢字「土筆」の音読み。正しい漢名は筆草筆頭菜という。〔日葡辞書(1603‐04)〕
② 柳の枝などの端を焼き焦がして炭のようにしたもの。下絵を描く筆とする。焼筆(やきふで)。〔升菴画品‐九・杇一罷〕
[2] 狂言歌争(うたあらそい)」の別名。現在は大蔵流山本家で用いる。「つくづくし」とも。

つくづくし【土筆】

[1] (「つくつくし」とも) 植物つくし(土筆)」の異名。《季・春》
※元真集(966頃か)「つくつくしを十三にて、雲かかるうらに漕ぎつくつくし舟いづこかけふのとまりなるらん」
[2] 狂言「うたあらそい(歌争)」の別名。現在は山本家以外の大蔵流で用いる。

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デジタル大辞泉 「土筆」の意味・読み・例文・類語

つくし【土筆/筆菜】

早春に出るスギナ胞子茎。筆状で淡褐色、節に「はかま」とよぶ葉がつく。頂部から胞子を出すと枯れる。食用筆頭菜ひっとうさい。つくづくし。つくしんぼ 春》古草にうす日たゆたふ―かな/竜之介

ど‐ひつ【土筆】

「つくし」に当てた漢字「土筆」を音読みにした語。
焼きふで

つくづくし【土筆】

《「つくつくし」とも》ツクシの別名。 春》「―ここらに寺の跡もあり/千代女

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動植物名よみかた辞典 普及版 「土筆」の解説

土筆 (ツクシ・ツクズクシ;ツチフデ;ドヒツ)

植物。杉菜の胞子茎

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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