岡部冬彦(読み)おかべふゆひこ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「岡部冬彦」の意味・わかりやすい解説

岡部冬彦
おかべふゆひこ

[生]1922.12.27. 東京,東京
[没]2005.5.16. 埼玉,さいたま
まんが家。東京美術学校図案科を卒業。第2次世界大戦中の 1943年学徒出陣でフィリピンに送られるが内地勤務になり敗戦を迎えた。1947年,サン・ニュース・フォトスに入社,名取洋之助に会い,『週刊サンニュース』に初めてまんがが載る。1952年,『週刊朝日』の『オヤカマ氏』など週刊誌連載のサラリーマンまんがを描くが,1956年から『アッチャン』(『週刊朝日』に 1968年まで連載)やピストルを持つ覆面の幼児が主人公の『週刊文春』連載『ベビーギャング』など,日本には珍しいブラックユーモアの作品で人気を得,1961年第7回文藝春秋漫画賞を受賞。皮肉のきいた文章も得意で,杉浦幸雄と組んだ『図解淑女見本』(1969)は好評だった。旅行や乗り物に関するエッセーでも知られ,『岡部冬彦のヒコーキ万歳』などの著書がある。1989年紫綬褒章,1995年勲四等旭日小綬章を受章

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「岡部冬彦」の解説

岡部冬彦 おかべ-ふゆひこ

1922-2005 昭和後期-平成時代の漫画家
大正11年12月27日生まれ。昭和31年から13年間,家庭舞台とした「アッちゃん」を「週刊朝日」に連載,同作品と「ベビーギャング」で36年文芸春秋漫画賞。ほかに都会的雰囲気の「アツカマ氏」「オヤカマ氏」,絵本「きかんしゃ やえもん」(文・阿川弘之)などがある。平成17年5月16日死去。82歳。東京出身。東京美術学校(現東京芸大)卒。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android