川島(読み)かわしま

精選版 日本国語大辞典 「川島」の意味・読み・例文・類語

かわ‐しま かは‥【川島】

〘名〙 (「かわじま」とも)
① 川の中にある島。和歌では、「交(か)わす」にかけていうことが多い。
古事記(712)中「乃ち其の伊豆志河の河島(かはしま)一節竹(ひとよだけ)を取りて、八目の荒籠(あらこ)を作り、其の河の石を取り」
伊勢物語(10C前)二二「あひ見ては心ひとつをかはしまの水の流れて絶えじとぞ思ふ」
洒落本・廓の池好(1796)「着ものはかわ嶋、帯は黒びろうどうのこしすれの当りたる」

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デジタル大辞泉 「川島」の意味・読み・例文・類語

かわしま【川島】[姓氏]

姓氏の一。
[補説]「川島」姓の人物
川島勝司かわしまかつじ
川島甚兵衛かわしまじんべえ
川島武宜かわしまたけよし
川島広守かわしまひろもり
川島雄三かわしまゆうぞう
川島芳子かわしまよしこ

かわ‐しま〔かは‐〕【川島】

川の中の島。歌語として「交はす」に掛けて用いることが多い。
「相見ては心ひとつを―の水の流れて絶えじとぞ思ふ」〈伊勢・二二〉

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「川島」の意味・わかりやすい解説

川島
かわしま

徳島県北東部,吉野川下流の南岸にある地区。旧町名。 1955年川島町 (1889年町制) ,学島 (がくしま) 村が合体して発足。 2004年 10月,鴨島町,山川町,美郷村と合併し,吉野川市となる。剣山地北麓と吉野川の自然堤防を占め,桑園や畑が多い。明治中期に完成した麻名 (あさな) 用水により,水田化が進んだ。中心地区の川島は旧伊予街道 (国道 192号線) に沿い,阿波九城の一つ川島城を中心に発展。城の置かれた城山は現在は桜の名所で観光地。付近からは銅鐸を出土。城山の北麓に麻名用水の取水口がある。西部の学 (がく) は古代粟ノ国の学問所のあったところ。伊加々志神社,川島神社などの古社がある。また,二ツ森公園や水神の滝周辺はブドウ狩りやミカン狩りでにぎわう。

川島
かわしま

岐阜県南部,各務原市南部の旧町域。愛知県境の木曾川中流域にできた川中島に位置する。 1956年町制。 2004年各務原市に編入。古くから繊維工業が発達し,特に撚糸,織物の家内工業が行なわれる。近年薬品工業も主産業の一つ。

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改訂新版 世界大百科事典 「川島」の意味・わかりやすい解説

川島[町] (かわじま)

埼玉県中央部,比企郡の町。人口2万2147(2010)。荒川入間川,越辺(おつぺ)川に囲まれた低平地にある。近世初期の荒川の瀬替え以降,水害が激しくなり,たびたび堤防工事がなされたが,1846年(弘化3)に築かれた大囲堤が有名で,近年までその遺構があった。町南部の伊草は川越から松山に至る街道の要所で,中世末期には宿場が設けられ,六斎市が開かれていた。米作が盛んであったが,近年はイチゴを中心とした施設園芸や畜産が増えている。国道254号線沿いに県営工業団地がある。室町初期の建立といわれる広徳寺の大御堂は重要文化財に指定されている。圏央道のインターチェンジがある。
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川島(岐阜) (かわしま)

川島(徳島) (かわしま)

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