帰雁(読み)きがん

精選版 日本国語大辞典 「帰雁」の意味・読み・例文・類語

き‐がん【帰雁】

〘名〙 春になって、南から北の寒い地方へ帰って行く雁。《季・春》
凌雲集(814)奉和江亭晩興呈左神栄清藤将軍〈淳和天皇〉「烟霞欲曙雞潮落。帰雁群鳴起廻汀」
※続春夏秋冬(1906‐07)〈河東碧梧桐選〉春「大風の凪ぎし夜鳴くは帰雁かな〈碧梧桐〉」 〔史記‐楚世家

かえる【帰】 雁(かり)

春になって北国へ帰って行く雁。帰雁。《季・春》
※後撰(951‐953頃)春中・六〇「かへるかりをききて、帰雁雲地にまどふ声すなり霞吹きとけこのめはる風〈よみ人しらず〉」

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デジタル大辞泉 「帰雁」の意味・読み・例文・類語

き‐がん【帰×雁】

春になって、北へ帰っていく 春》「順礼に打ちまじりゆく―かな/嵐雪
[類語]がんかり真雁初雁はつかり落雁かりが音

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普及版 字通 「帰雁」の読み・字形・画数・意味

【帰雁】きがん

春の雁。

字通「帰」の項目を見る

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