平元結(読み)ヒラモトユイ

デジタル大辞泉 「平元結」の意味・読み・例文・類語

ひら‐もとゆい〔‐もとゆひ〕【平元結】

丈長の紙を細く畳んで作った元結ちゅう元結。

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精選版 日本国語大辞典 「平元結」の意味・読み・例文・類語

ひら‐もとゆい ‥もとゆひ【平元結】

〘名〙 紙捻(こうひねり)の細い元結に対して、幅広に切ったたけ長の元結。ひらもとい。中(ちゅう)元結。
※俳諧・誘心集(1673)春「短冊はひらもとゆひか柳髪〈日清〉」

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世界大百科事典(旧版)内の平元結の言及

【丈長】より

…江戸時代の女髷(まげ)に用いる和紙による髪飾の一種。実用性のみの髪を束ね結う撚元結(よりもとゆい)と,装飾性をも兼ね備えた平元結(ひらもとゆい)とは,近世中ごろまでの女髷を形づくる過程に用いられてきた。宝暦年間(1751‐64)ころより髪形が複雑になり,撚元結と装飾のみに用いる丈長の2種に大きく分けられ,平元結は姿を消した。…

【元結】より

…《和名抄》に〈毛度由比〉と書かれ,古く《万葉集》《古今和歌集》などの歌にも詠まれた。また,《枕草子》に〈元結よる〉とあるのは実用の撚り元結のことであり,《紫式部日記》に〈釵子さして白き元結したり,頭つきはえてをかしく見ゆ〉とあるのは平元結(ひらもとゆい)と考えられ,装飾を兼ねていたことがわかる。近世の元結は文七元結(ぶんしちもつとい)の名に始まる撚り元結の既製品が出はじめ,全国的に一般化する。…

※「平元結」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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