当事(読み)あてこと

精選版 日本国語大辞典 「当事」の意味・読み・例文・類語

あて‐こと【当事】

〘名〙
① それとあてて、頼みにすること。あてにすること。心あて。目算期待
咄本醒睡笑(1628)四「なにのあてことはなけれど田舎にくだり」
② ある物事背景となる意味根拠があること。また、何らかにあてこすること。
※玉塵抄(1563)一「そこにあてことあっていわうぞ。童謡かくしことばが多ぞ」
③ 謎(なぞ)などを考えて言い当てること。あてもの
※或る女(1919)〈有島武郎〉後「あなたはあて事がお上手だから岡さんを譲って上げたらうまく中(あた)ったわ」

とう‐じ タウ‥【当事】

〘名〙 直接その事件に関係すること。
恋慕ながし(1898)〈小栗風葉〉一六「何分当事(タウジ)警官(がちゃ)だから、何うする訳にも行かねえ」 〔儀礼‐特牲饋食

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デジタル大辞泉 「当事」の意味・読み・例文・類語

とう‐じ〔タウ‐〕【当事】

その事柄に直接関係すること。
[類語]係わる関する当該からむ関係関連連関連係相関関与交渉かかわりつながり結び付き掛かり合い引っ掛かり絡みかかまつわるかかずらあずか掛かり合う係わり合う巡るかまける掛かりっ切り

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普及版 字通 「当事」の読み・字形・画数・意味

【当事】とう(たう)じ

直面する。担当する。〔国語、魯語上〕賢は、(へい)をとして夷(易)を讓り、官に居るは、事に當りてけず。

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