心酔(読み)しんすい

精選版 日本国語大辞典 「心酔」の意味・読み・例文・類語

しん‐すい【心酔】

〘名〙
① ある物事に心を奪われ、熱中すること。夢中になってそれにふけること。
※授業編(1783)四「是を聴人そぞろに心酔(シンスイ)して」
② ある人に感服して心から尊敬すること。深く心を傾けてその人を信ずること。その人にほれ込むこと。
※南郭先生文集‐三編(1745)七「余不覚心酔其為有徳之人矣」
風俗小説論(1950)〈中村光夫〉近代リアリズムの変質荷風は外遊前にはゾラに心酔してゐたが」 〔列子黄帝

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デジタル大辞泉 「心酔」の意味・読み・例文・類語

しん‐すい【心酔】

[名](スル)
ある物事に心を奪われ、夢中になること。「バロック音楽心酔する」
ある人を心から慕い、尊敬すること。「トルストイ心酔する」
[類語]傾倒尊敬敬う尊ぶ崇める仰ぐ敬する畏敬崇拝敬愛慕う敬慕敬仰景仰崇敬私淑心服敬服めろめろぞっこん首ったけのめり込む入れ込む夢中血道を上げる骨抜きいかれる溺れるふける凝る耽溺たんでき惑溺執心頓着執着固執偏執我執とらわれる深入りはまるはまり込む身を焦がす狂おしい物狂おしい入れあげる病み付きとりこ心ここにあらず心を奪う狂わしい悩ましい熱狂的悶悶もんもん惑乱切ないやりきれない思い乱れる思い悩む思い焦がれるむな苦しい息苦しい重苦しい苦痛る瀬無い憂さ憂い不如意堅苦しい気詰まり忍びないエキセントリック逆上のぼせるのぼせるアブノーマル常軌を逸する乱心取り術無い辛酸をなめる心を痛める艱難かんなん思い煩う

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普及版 字通 「心酔」の読み・字形・画数・意味

【心酔】しんすい

すっかり感心する。〔荘子、応帝王〕り、季咸と曰ふ。人の死生存壽夭(じゆえう)を知り、するに旬日を以てすること、(ごと)し。~列子之れを見て心す。

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