心重し(読み)こころおもし

精選版 日本国語大辞典 「心重し」の意味・読み・例文・類語

こころ【心】 重(おも)

① 落ち着きがある。人柄がおおようである。
紫式部日記(1010頃か)消息文「又すぐれてをかしう、こころをもく、かどゆゑも、よしも、うしろやすさも、みな具することはかたし」
② 心が軽快に働かない。気が重い。
俳諧で、観念趣向などにこだわって心が自由自在でないさまにいう。句意がさらりとしないで、渋滞している。
※俳諧・去来抄(1702‐04)先師評「ふかくおもひしづみ、却て心おもく詞しぶり、或は心たしかならず」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「心重し」の意味・読み・例文・類語

こころおも・し

思慮深い。人柄が落ち着いている。
「すぐれてをかしう、―・く」〈紫式部日記
俳諧で、おもむきが軽快でない。
「ふかくおもひしづみ、かへって―・くことばしぶり」〈去来抄・先師評〉

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