措置制度(読み)そちせいど

知恵蔵 「措置制度」の解説

措置制度

措置制度は、福祉サービスを受ける要件を満たしているかを判断し、また、そのサービスの開始・廃止法令に基づいた行政権限としての措置により提供する制度。これに対し契約制度は、利用者が福祉サービスの提供者(事業者)との契約に基づいてサービスを利用する制度である。措置制度の下では利用者側の意向が尊重されにくいという構造が指摘され、社会福祉基礎構造改革以降、全体としては措置制度から契約制度への移行が加速している。しかし、保護の必要がある子どもの福祉などの分野では多様な議論がある。

(中谷茂一 聖学院大学助教授 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android