木舞・小舞(読み)こまい

精選版 日本国語大辞典 「木舞・小舞」の意味・読み・例文・類語

こ‐まい ‥まひ【木舞・小舞】

〘名〙
① 中世以前、屋根下地、土壁の下地として細長い板、割った木、木の板などを垂木(たるき)の上や、壁の間渡(まわたし)に編みつけたもの。
正倉院文書‐天平宝字六年(762)正月一五日・雑材并檜皮納帳「又収納黒木桁八十五枚、柱三十四根、古万比(コマヒ)二十八枚」
※宇治拾遺(1221頃)一五「かくするほどに、ふき板みなうせぬ。はてには、たる木、こまいを、わりたきつ」
② 近世以後の土壁の、貫(ぬき)に割り竹を編みつけた壁下地
※俳諧・猿蓑(1691)四「蜂とまる木舞の竹や虫の糞〈昌房〉」
③ 垂木の上に、横に渡した細長い板。この上に屋根の下地板を張る。住宅あるいは住宅風仏堂に使う。
匠明(1608‐10)殿屋集「一、木舞下は八棰下八面うち也」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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