(読み)かかす

精選版 日本国語大辞典 「欠」の意味・読み・例文・類語

かか・す【欠】

〘他サ五(四)〙
① 継続して行なっている物事を、ある時だけ怠る。多く、打消の形で用いる。
実隆公記‐明応五年(1496)八月紙背(女房奉書)「又御たんきまことにするすると候て、めてたさ御かかし候はす」
安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉初「一(ひと)ばんもかかしたことが、あるめへじゃアねへか」
② 無しで済ます。
シェイクスピア(1952)〈吉田健一〉嵐「キャリバンは〈略〉欠かすことが出来ない役割を演じている」

かん【欠】

〘名〙 数量目方が、前に量ったときより減少すること。〔落葉集(1598)〕
歌舞伎・傾城天の羽衣(1753)四幕「密夫のお定三匁かんなしにおこすか」

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デジタル大辞泉 「欠」の意味・読み・例文・類語

けつ【欠〔缺〕】[漢字項目]

[音]ケツ(漢) ケン(漢) [訓]かける かく
学習漢字]4年
〈ケツ〉
物の一部がえぐれてかける。「欠唇けっしん欠損
足りない。あく。「欠員欠陥欠如欠点欠乏残欠不可欠
欠けている所。「補欠完全無欠
その場に出て来ない。「欠勤欠場欠席出欠病欠
(「けつ」の代用字)休む。やむ。「間欠
〈ケン〉あくび。「欠伸けんしん
[補説]「欠」は本来の意味。「缺」はの意味で、もと別字。
難読欠伸あくび

けつ【欠/×缺】

欠けていること。足りないこと。「説明の―を補う」「ガス―」
欠席。「―一名
[類語]漏れ落ち抜け欠如欠損欠落欠員遺漏脱漏脱落欠漏疎漏空き間引き不備尻抜け抜かり手抜かり手落ち仕落ち

かん【欠】

《「欠」の字音けん」の音変化》目方・分量などが減っていること。また、その減った量。
「目を懸けしに、思ひの外に―のたつこと」〈浮・永代蔵・二〉

けん【欠】[漢字項目]

けつ

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