精選版 日本国語大辞典 「殊勝」の意味・読み・例文・類語
しゅ‐しょう【殊勝】
〘名〙 (形動)
① 特にすぐれていること。ひじょうに立派なこと。格別。景色などがすばらしいこと。また、そのさま。
② 神々しいこと。おごそかであること。心うたれること。また、そのさま。
※実隆公記‐明応元年(1492)一一月八日「参二伏見殿一、如意輪観音像〈略〉奉二拝見一。言語道断殊勝絶妙之尊容也」
※読本・昔話稲妻表紙(1806)四「鉦(かね)の音念仏(ねぶつ)の声、いとも殊勝(シュシャウ)にきこえけり」
③ 心がけがしっかりしていること。けなげなさま。神妙な様子。感心なさま。
※説経節・説経苅萱(1631)上「お上人はきこしめし、ちかごろしゅせうなりやわかさぶらひ、かみをそってまいらせんとて」
※浄瑠璃・夏祭浪花鑑(1745)八「親の時さへ泣ぬ目に恨の涙はらはらと、保ち兼ねたる殊勝(シュシャウ)さよ」 〔無量寿経‐上〕
④ もっともらしいさま。とってつけたような様子。
す‐しょう【殊勝】
〘名〙 (形動) (「す」は「しゅ」の直音表記) 特にすぐれていること。大変立派であること。また、そのさま。しゅしょう。
※京童(1658)二「その人々のまことをぬきんでていのれば、すせうにありがたきためしおほかりけり」
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