出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
フェルトに同じ。〈氈〉は敷物の意味で,元来,毛氈は毛の敷物一般を指すものであるが,今日ではいわゆる絨毯(じゆうたん)(カーペット)のような織物状のものは除き,獣毛に湿気,温度,圧力,摩擦などを加えて縮絨させ,無織のまま布状としたものをいう。北方民族,また遊牧民族の間では非常に古い時代から使用されていたと考えられ,南シベリアの前5~前4世紀のパジリクの墳墓からはみごとな文様を施した馬の背覆いや装飾品,敷物などが,またモンゴル国のノイン・ウラの前漢墓からはフェルト地に刺繡をあしらった各種のものが発見されている。日本には奈良時代に中国あるいは朝鮮より舶載されたものが,東大寺の正倉院に伝えられている。なかに白地に藍の花卉(かき)文様,あるいは藍地に華麗な唐花文様を多彩にあらわしたものがあり,これらを特に〈花氈(かせん)〉と称している。
→フェルト
執筆者:小笠原 小枝
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
厚地のフェルトで敷物などに用いるもの。古くは氈(「かも」または「おりかも」)と称した。正倉院には奈良時代に唐から輸入された模様入りの花氈(かせん)が伝えられている。日本では材料の関係からつくられたことはない。後世中国から輸入されたものは多く赤色で、山西、浙江(せっこう)、雲南(うんなん)などでつくられたものが多い。捺染(なっせん)や絞りで花模様をつけたものもあり、俗に花(はな)毛氈とか蒙古(もうこ)氈などという。
[山辺知行]
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