池田理代子(読み)イケダリヨコ

デジタル大辞泉 「池田理代子」の意味・読み・例文・類語

いけだ‐りよこ【池田理代子】

[1947~ ]漫画家大阪の生まれ。西洋史造詣ぞうけいを生かした歴史長編「ベルサイユばら」が大ヒット作となり、映像化舞台化もされ一世風靡ふうびした。のちに声楽を学び、クラシック歌手としても活躍。他に「女帝エカテリーナ」「オルフェウスの窓」など。

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知恵蔵 「池田理代子」の解説

池田理代子

マンガ家。1947年、大阪府生まれ。代表作『ベルサイユのばら』など、ヨーロッパ舞台にした歴史物、恋愛物の少女マンガが多い。劇画家、声楽家でもある。
東京教育大学(現・筑波大学)文学部哲学科に在学中、劇画を描き始める。大学3年生のときに「バラ屋敷の少女」で雑誌デビュー。72年から73年まで「週刊マーガレット」にて『ベルサイユのばら』を連載。同作品は大ヒットとなり、今なお人気は続いている。74年には宝塚歌劇団が舞台化して、大成功をおさめた。舞台は再演を繰り返し、2006年に通算上演回数1千500回、通算観客動員数400万人を記録。宝塚史上、最大のヒット作品となっている。05年には、朝日新聞の土曜版beで、2頭身の登場人物たちによる4コママンガ『ベルばらKids』も連載開始。他の代表作は、1975年連載開始の『オルフェウスの窓』など。同作品は、80年に第9回日本漫画家協会賞を受賞した。
95年、47歳のとき、東京音楽大学声楽科に入学。ソプラノ歌手として、音楽会やコンサートで活動する。2003年「真夏に第九を歌う会」を結成。この合唱団は、元駐米大使の斉藤邦彦氏が委員長をつとめ、池田理代子をはじめとしたボランティアで結成されるアマチュアの合唱団。指揮者に、世界的にも有名な小林研一郎氏を迎え、「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」や世界の恵まれない子供たちの教育のための、チャリティー・コンサートなども行っている。
09年3月には、『ベルサイユのばら』など、フランスを舞台にした作品が日仏の交流に寄与したとして、フランス政府よりレジオン・ドヌール勲章シュバリエ章を受章した。

(富岡亜紀子 ライター / 2009年)

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百科事典マイペディア 「池田理代子」の意味・わかりやすい解説

池田理代子【いけだりよこ】

漫画家。大阪府生れ。東京教育大哲学科中退。在学中に貸本漫画でデビュー。1967年より雑誌への執筆を始め《桜京(さくらきょう)》などを発表。1972年フランス革命を舞台にした《ベルサイユのばら》が大ヒット。青年士官として育てられた貴族の女性オスカルの愛と闘いを描いた同作品は,アニメ化され,さらに宝塚歌劇団によって舞台化され同劇団の主要レパートリーとなった。その後も《オルフェウスの窓》《エロイカ》《女帝エカテリーナ》などヨーロッパ史を題材とした歴史ロマンの大作を発表。
→関連項目漫画

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「池田理代子」の解説

池田理代子 いけだ-りよこ

1947- 昭和後期-平成時代の漫画家。
昭和22年12月18日生まれ。昭和42年「バラ屋敷の少女」でデビュー。47年から「マーガレット」に連載のフランス革命をえがいた「ベルサイユのばら」が大ヒットし,その後も「オルフェウスの窓」「女帝エカテリーナ」など歴史長編ロマンをかく。のち東京音大を卒業し,声楽家,エッセイストとしても活躍。平成21年レジオン-ドヌール勲章シュバリエを受章。大阪出身。東京教育大中退。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「池田理代子」の意味・わかりやすい解説

池田理代子
いけだりよこ

[生]1947.12.18. 大阪
漫画家。 1972年から『週刊マーガレット』誌に『ベルサイユのばら』を連載。フランス革命前夜のベルサイユを舞台に,男女の悲恋を描いたこの歴史絵巻は宝塚歌劇として舞台化され,空前の「ベルばら」ブームを巻き起した。ほかに『オルフェウスの窓』,『エロイカ』,『女帝エカテリーナ』など西洋史に題材をとった作品が多い。 76年紺綬褒章受章。

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